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抜毛症の子を持つ親へ
こんにちは。
相談の中に、自分ではなく、子どもが抜毛症で困っている、という相談が少なくありません。
抜毛症の辛さは、本人でないとわかりません。
もしかしたら他人から見たら、不快感や嫌悪感を持つかもしれません。
私自身も抜毛症を経験しているので、他人からの視線がかなり気になりました。
もし、周りに不快感や嫌悪感を与えていたのなら、とても悲しいことです。
それが、実の子どもだったらどうでしょうか。
他人には言えないことが、自分の子どもには言えてしまうことがあるのではないでしょうか?
インターネットのある書き込みサイトには、
親から「気持ち悪い、止めなさい」と言われた、
と書いてありました。
経験者だからいいますが、本当に止めれるのなら止めているんですよ。
誰も好きで隠せないほど毛を抜かないです。
心の中では叫んでいるんです。
心の声はなかなか届きません。
だけど、声に出して言うには勇気が要ります。
実は、厳しい家庭に育つほど、親に本音で話せなくなります。
声に出して言えないのです。
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子どもへ伝え方
子どもの本音も聞けない、どうやったら止めさせれるのか解らない、何をどう言っていいのか解らない。
抜毛症の子を持つ親もまた、苦しいのです。
どうしても
「止めなさい」
「我慢しなさい」
「意志が弱いから」
と、相手のせいにして、自分の思いを伝えてしまいます。
ですが、あなたも経験があるように、他人から
「~やっておいて」
「~しなさい」
「~すればいいのに」
と言われると気持ちよく受け取りにくいです。
この、言葉の頭に「あなたが」がつく伝え方を
「ユーメッセージ(you massage)」
といいます。
ユーメッセージで相手に伝えると、相手は反発するか、嫌々受け入れるでしょう。
子どもは親の言うこと従うように躾(しつけ)られています。
親が「止めなさい!」と強く言えば、
そのときは止めざるを得ないでしょう。
しかし、そこには反発心が伴います。
子どもの中には新しいストレスがたまっていって、症状を悪くする可能性も考えられます。
では、どうして伝えればいいでしょうか?
ユーメッセージの反対に、アイメッセージ(I message)があります。
ユーメッセージが相手に、
「(あなたが)~するのをやめなさい」というのに対し、
アイメッセージでは、
「私は○○に思う」という伝え方をします。
例えば、子どもがご飯を食べないでいつまでもゲームを止めない場合、
ユーメッセージ
「早く止めなさい!止めないとゲーム捨てるわよ!」
アイメッセージ
「○○がご飯を食べずにゲームをしてると、みんなでご飯が食べられなくて、お母さんつまらないな」
となります。
普段からの子どもへの接し方も重要ですが、
おそらくアイメッセージで伝えると、子どもながらに考えて
「あっ、お母さんみんなでご飯食べたいんだ」
と思い、席につくでしょう。
アイメッセージは考える子どもに育てます。
反対にユーメッセージは言われたらやる子どもに育てます。
あなたが子どもに伝えるときも、アイメッセージをマスターすれば、スムーズに自分の思いが届けれるようになるでしょう。
アイメッセージはトマス・ゴードン博士の本に詳しく載っています。
親子関係に悩まれているかたも是非、一度読んでみることをおススメします。