催眠療法
催眠療法は非常に奥が深くてひとことでは説明ができません。
浅い催眠から深い催眠。他者催眠と自己催眠。
催眠の中でもたくさんのレベルがありますし、人によって感じ方も違います。
意識と無意識
人の脳は、意識の部分と無意識の部分があります。
意識の部分は理性でコントロールできている部分です。
例えば、学校や会社に行く、犯罪をしてはいけないといった良い悪いを判断したり、何かを思い出すことなんかも意識の部分と言えますね。
反対に無意識の部分は潜在意識(せんざいいしき)といって、本人も気づいていない心の影の部分です。
人は歳をかさねるごとに、周りの環境や教えられたことなどから影響を受けます。
心の中では「~したい」という無意識の本音の部分を押し殺して生活している人が増えていった結果、突然キレる人がふえました。
閉じ込めていた無意識の部分が抑えきれずに爆発するからですね。
催眠はこの無意識の部分に働きかけます。
催眠の状態とは、半分眠って半分起きているような寝起きでぼーっとしたような状態で、このときに聞く言葉は無意識に入っていきやすいのです。
このときは意識の部分が弱まって他人の言われたことを素直に聞きやすい状態になっています。
催眠療法はこれを利用してこころや体のセラピーを行います。
余談(私の考え)
ここからは私の憶測ですので信じる、信じないはご自由に。
実際に抜毛症の治療方法として医療の現場で行われているかはわかりませんが、私個人的には催眠療法は抜毛症に効果があるのではないかと感じています。
抜毛症は自分の意志でやめようと思ってもなかなかやめられません。
気付いたら抜いてしまっている、髪を触っている、なんてことも多く無意識の力が働いているのでは?と思っています。
無意識は意識の8倍の力があると言われていますので、無意識でやってしまうことを意識して止めることはかなりの努力が必要です。ずっと意識していないといけません。抜毛症を意識で治すのが難しい理由はここにあると思います。
そこで、催眠療法(もう少し簡単な暗示)によって潜在意識に「私の髪はどんどんキレイになる」とか「私は欠点を受け入れることができる」とか「毎日どんどん良くなっている」のようなプラス言葉を入れていけば、無意識による抜毛を減らせるのではないかと考えます。
自分自身で試した感じでは、髪を触った瞬間に「あっ、いけない」と思うことが増えてきてそれなりの効果がありました。
あくまでも個人的感想ですが(^-^;
本気の自己暗示は重病も治す?
フランスにエミール・クーエという薬剤師がいました。
彼は自己暗示で有名で、自分のお心療所にきた患者に自己暗示を教えました。
例えば、長年、腕が肩までしか上がらないという男性に自己暗示を教え「腕が上がる」「痛みが消える」と何度も繰り返し唱えるようにいいまいた。
すると、何度も自己暗示を唱えているうちに見事に腕があがるようになったのです。
マインドフルネスは自己催眠?
googleの社員の10人に1人が実践しているマインドフルネスは、最近日本でもよく聞くようになりました。
催眠療法は中途半端に行うと危険を伴うので熟練したセラピストが行う必要があります。
反面、マインドフルネスはいつでもどこでも自分一人でできるため、気軽な瞑想方法として多くの人に取り入れられています。
ただ、マインドフルネスは何も考えず呼吸に意識を向けてリラックス効果を高める方法で、催眠療法のように言葉による暗示で無意識に働きかけるわけではありません。
いわば、こころと脳のトレーニングといえます。
こころと脳が鍛えられることでささいなことでイライラしなくなったり、感情に振り回されることが少なくなってストレスに強くなれます。
音楽療法

MasterTux / Pixabay
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催眠療法は言葉によって治療する心理療法でした。
しかし、自閉症、うつ病、認知症などは言葉による治療が難しい場合があります。
そこで、言葉を使わず音楽を使い治療する音楽療法の登場です。
「ストレスを溜めないように」と言われてもそれが一番難しいですよね。どうやってストレス溜めないようにするの?って思っちゃいます。
そもそもストレスって何でしょうか?
実は怒り、喜び、悲しみ、楽しみ、などの感情を理性によって抑え込んだときにストレスがおこります。
怒りたいのに怒れない、うれしいのに喜べない、そんな状態が続くとストレスが溜まり脳のバランスが崩れてうつ病や自律神経失調症などの精神疾患になり体にまで影響がでてきます。
それを防ぐために適度なストレス発散が必要なのです。
ストレスを溜めないようにするには、怒り、喜び、悲しみ、楽しみ、といった本能を自由に開放してあげることです。
友達とバカ騒ぎしたり、映画をみて思いっきり泣いたり、カラオケで大声を出して叫んだり、とにかく理性をはずして思いっきり感情をむきだしにするのです。
で、音楽はというと、純粋に楽しんで聴く音楽は自然に本能にいい刺激を与えストレスを発散してくれる効果があります。
音楽そのものを楽しむのが重要で、頭で考えながら聴いていると音楽療法の効果は期待できません。
聴いていて自然とウキウキしたり、反対に涙が出てくるような音楽がおススメです。
歌詞があってもなくても構いません。
好きでもないのにクラシックを聴くより、大好きな歌手の曲を聴くほうがいいです。
心地よい音楽の秘密
聴いてて心地よく感じる音楽には秘密があります。
1/f(f分の1)ゆらぎという自然界のリズムがあり、人はそのリズムを心地よく感じリラックス効果を高めます。
1/fゆらぎは、虫のなき声、小川のせせらぎ、木の葉が風で擦れ合う音なんかがそうです。
「なんか癒される・・」と感じるのは脳の中の本能がそう感じている証拠ですね。
この自然のリズムを歌声で奏でるのが、美空ひばりさん、宇多田ヒカルさん、平井堅さん、などなどです。
なんとなくわかりますよね。聴いてて心地よいと感じる音楽はヒットもしやすく長くたくさんの人に聴かれます。
気分にあわせた曲を聴く
落ち込んだ時、元気をださなきゃ、とつい盛り上がる曲や元気になれる曲を聴きがちですよね。
確かに音楽を聴くことで気分を変えたり、気持ちを盛り上げたりはできるのですが無理に変えようとしては逆効果です。
実は気持ちの落ち込んだときは、その感情にあった悲しめの曲を聴いたほうが後々元気になりやすいです。
人間の気持ちにはリズムがあるので、落ち込んだ時や悲しいときはとことん落ちこむ。
もうこれ以上底がないくらい落ち込めば、気持ちのリズムにあわせて自然に元気になっていきます。
気持ちに同調した音楽を聴くことで、落ち込む時間を長びかせないようにすることができるのです。