ネガティブな感情が抜毛をひきおこす
抜毛症で悩む方からこんな相談を受けました。
「意識して克服しようとしても、意識することがツラく難しい。」
「気付くことができない、気づいたときにはもう遅い。やめられない。」
抜毛症支援センターでは、セルフカウンセリングプログラムという、自分に起きていることに気付き、心理学の手法で抜毛の数を減らしていく方法を紹介しています。
私自身が実体験で気付きに注意して抜毛の数を減らしてきたので気づきが大事だと、勧めていました。
ですが、そもそも気づくこと自体が難しかったのです。
他にも、相談を受けると次のようなことで悩んでいる方が多くみえます。
・イライラして考え事が多く、不平不満、ストレスがたまっている。
・考えすぎるのは性格で、考えすぎを直すことはできない。
・いつまでも終わったことを引きずってしまう。
例えば、「あのときなんであんなことしちゃったのかなぁ・・。なんで私っていつもこうなんだろう、ホント自分が嫌になる」
と、すでに終わった過去のことをいつまでも考えすぎてしまう。
こんな相談が多いです。
頭の中がごちゃごちゃして、思考がグルグルしていると、結果としてイライラ、不安、怒り、落ち込み、突発的な行動が増える、無気力な状態、ネガティブな感情にひきこまれます。
実体験として、このようなネガティブな感情に支配されるほど、抜毛症がひどくなっていくと感じます。
いかにこのネガティブ感情を減らしていくか。
そのためのカウンセリングプログラムなのですが、その前に試してもらいたいのがマインドフルネスです。
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マインドフルネスとは
ここで紹介するマインドフルネスは、瞑想(めいそう)がメインです。
瞑想といっても、誰でもすることができ、ヨガや座禅のように場所を選ぶことがないのでいつでもどこでもすることができます。
心理療法として取り上げ始めてきたのですが、いまやgoogleやスターバックス、IBMなどの有名企業でも取り入れられており、アップルのスティーブ・ジョブズ氏、パナソニック(松下電工)の松下幸之助さん、京セラ名誉会長の稲盛和夫さんなどのトップ経営者の多くが瞑想を習慣にしています。
なぜこれほど注目を集めているかというと、続けることで心が穏やかで満ち足りて頭の中がスッキリし、気持ちの切り替えがしやすくなるなど、次のようなたくさんのメリットがあるからです。
マインドフルネスのメリット
・仕事や学習の効率がアップする。
・心が穏やかになる
・心が安定し、自分の感情や思考に気づきやすくなる
・頭がスッキリして、自分を客観的に見ることができる
・自分や他人に優しくなれ、人間関係がよくなる
・寝つきがよくなり、深い睡眠がとれる
・ありのままの自分を受け入れることができ、自信がつく
・自分の中で起きていることに気づきやすくなる。
このように、マインドフルネスのメリットは抜毛症を克服するうえで欠かせないのです。
マインドフルネスの実践①姿勢を整える
マインドフルネスの基本は、姿勢を正し、整えることからはじまります。
感情や思考をコントロールするのは簡単ではありませんが、姿勢をコントロールすることは少しの意識でできます。
前かがみの猫背のような姿勢だと肩が内側に向き、肋骨を圧迫し、呼吸が浅くなります。
反対に、姿勢を正すことで胸が開き、内臓の圧迫がなくなることで、呼吸が深くなり気持ちが軽くなります。
正しい姿勢とは、背筋が伸び、首や肩に力が入っていない状態です。
マインドフルネス瞑想の書籍から引用すると、
①頭上からヒモが出ていて、それを誰かに引っぱり上げられるように背筋が受動的に引き延ばされる。
②頭の上に大きな荷物を乗せていて、それを押し返すように腰をすえ、背筋を伸ばす。
③身長計を押し上げるときの感覚で、頭長まで最大限に引き伸ばす。
これを意識することで正しい姿勢を作ることができます。
瞑想をするときは、座禅を組むように座ります。
両足をももの上に乗せるのが難しければあぐらをかくだけで構いません。
楽な姿勢をとります。
椅子に座る場合は背もたれにもたれかからないように背筋を伸ばして座ります。
マインドフルネスの実践②呼吸
姿勢を整えたら次は呼吸です。
イライラしたり、ネガティブな感情に支配されていると呼吸が浅く、早くなります。
反対に、心が穏やかなときは呼吸が深くゆっくりになっています。
呼吸に意識を向けることで自分が今、どういう感情なのかに気づきやすくなり、意識的に深くゆっくりすることで気持ちが落ち着いてくるのです。
マインドフルネスの呼吸は、気持ちいい呼吸であることが条件です。
吸ったり、吐いたりを無理にコントロールせず、がんばらないこと。
これが大切です。
呼吸法は腹式呼吸と胸式呼吸を合わせた「完全呼吸」が理想的です。
完全呼吸とは、吐くときに「腹式呼吸」を意識し、吸うときに「胸式呼吸」を意識すること。
吸う息の終わりでは、胸が内側からひろがっていき、吐く息の終わりでは、お腹が充実していく。そんなイメージで呼吸をしていくと、お腹と胸を使った完全呼吸になります。
これを次のポイントを意識してやってみます。
・吐く息の終わりを少し手伝う
・体を締め付けない服装でおこなう。
・何もしない
・ジャッジしない(瞑想中に気づいたことに、良い、悪いを評価しない、判断しない)
・受けいれる
・毎日やる
瞑想中に、いろいろな思いや考えが浮かぶことがあります。
会社のこと、学校のこと、家族のこと、友人のこと。
後悔したこと、気にしていること、考えすぎていること。
そこに引っぱられないように「今、ここ」に戻してくれる方法が呼吸です。
「今、ここ」の瞬間、瞬間の自分に起こっていることに注意をむけることで、先ほどマインドフルネスのメリットを感じられるようになります。
おススメの紹介
マインドフルネスの本を色々読みましたがコレが一番いいですね。
付録の瞑想誘導CDがいい。
朝起きてすぐと、寝る前にやるだけで心がスッキリします。
とっつきやすいのはコチラ。
あると便利です。