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抜毛症を受け入れる
抜毛症は、本人が気付かないうちに抜いてしまっているケースがよくあります。
抜きたくないのに抜いてしまう、
髪に触りたくないのに触ってしまう、
抜いた後、触った後に気づいて後悔してしまうのが抜毛症の特徴でもあります。
そこで大切なのは、本人がそのことに気づくことです。
髪を抜いている、髪を触っている
とはっきりと意識して、気づくこと。
ときに、「髪を抜きたい!」という衝動にかられても、
それから逃げたり、ごまかしたりするのではなく、
受け容れること。
「私(僕)は今、髪を抜きたいと思っている」
と、抜毛症を受け入れる。
だけども決して髪を抜かない、と強く意識する。
そして、両手をギュッと握りしめたり、筋弛緩法を行う。
実は、両手をギュッと握りしめたり、筋弛緩法を行うのが重要なのではなくて、
本人が抜毛する前に気づくこと、が重要なのです。
家族が出来ること
「子どもが抜毛症になり、どうしたいいか困っています」
という相談が一番多いです。
幼少期の子どもの場合、
自意識が成長段階であるため、自分自身で本やインターネットで調べたり、止めようと思って何か行動をとる、ということは少ないです。
そのため、本人の周りにいる家族の支援が大切になります。
まず第一に、抜毛症の本人に、髪を抜いてしまっていることを自覚させる。
当然本人も自覚していると思うでしょうが、
幼少期ほど、本人は「ピン」ときていない場合があります。
そのため、本人に、抜毛した日としなかった日を毎日記録させます。
抵抗がなければ内容(いつどこで、どんなとき)を詳しく記録してもらってもいい。
これにより、抜毛に対して意識を向けてもらいます。
その次に、両手を握る、などの習慣逆転法を教え、伝える。
自分で抜きたい感情を受け入れて、
でも決して抜かない、と自分でコントロールできるよう、サポートをしてあげます。
最後に、家族でいる時間を長くして、リラックスできる環境を作ってあげる。
抜毛症の本人が、家庭内で言葉や態度を自由に表現できる環境にしてあげるのです。
「我が家は大丈夫」
「うちに限ってそんなことはない」
という家庭ばかりであると望みたいですが、
言いたいことが言えない、
素直な態度を表に出せない、
そんな家庭環境になっていることが多いのが事実です。
あとは、継続するしかないでしょう。
根気強く、少しづつ良くなっていくように。